【虹の戦士】ネイティブアメリカンから学んだ。これからの平和をつくるのはどんな人?
「平和のために、何が出来るんだろう?」
その問いの答えを探すため、旅をしているうちに
ぼくはネイティブアメリカンの人々に出逢い、たくさん大切な教えを貰いました。
その中でも、特に僕の心を掴み、生きていく上での根っこになっている
『虹の戦士』の教えをシェアさせていただきます。
この教えは今を生きる僕らに、とっても大切な教えです。
これからの平和を創っていく人の特徴とも言えるでしょう。
- ネイティブアメリカンに伝わる物語
ネイティブアメリカンの人々は、かつては文字の文化を持たない人々でした。
そのため、大切な教えの多くは『ストーリーテリング』、物語の中に込めて口承していくことで次世代に伝えていったのです。この『虹の戦士』の教えもその一つで、たくさんの部族が共通してこのような物語を継承していたようです。
この物語は、都会育ちのインディアンである一人の少年が、『ある疑問』の答えを知るために、自分の部族の一番の長老である老婆に会いに行くことから始まります。
「ぼくは、昨日の夜。どうやって白人たちが僕たちの土地を奪っていったのかを知りました。インディアン達が初めて出会うような病気のせいで、数千人も死んでいったことや。おじいちゃんが白人の泥棒を捕まえようとして殺されたこと。こういう話を聞けば聞くほど、僕には知りたい事があるんです。」
顔に刻まれた木の彫刻のようなしわを持ち、瞳には燃え盛る炎のような光を放っていることから『Eyes of Fire(アイズオブファイアー)』と呼ばれる老婆に、少年は訪ねました。
「天におられる私たちの偉大なるスピリットは、どうして白人たちが僕たちの土地を奪う事をお許しになられたのですか!?」
いかにも街育ちで、弱々しい足取りの少年は、老婆にとってとても頼りなく映っていたが、老婆は彼の瞳の中の輝きに、力強い志を見出した。
『この少年は、数年もすれば必ず偉大なスピリットを抱いた戦士になる!!』
そして、それから老婆は少年に様々な試練を与え、少年は乗り越えていくたびに大切なことを学び、いつしか「人間を一つの家族」にする戦士となり旅立っていく…
「虹の戦士」をサクッと紹介すると、こんな物語なのです。
この物語にもっと触れたい方は、ぜひ北山耕平さんの『虹の戦士』を読んでみてください。↓
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- 世の中には二種類の人間がいる
ネイティブアメリカンの人々には、「世の中には二種類の人間がいる」という考え方があります。
1.『兵士』として生きる人
まずは『兵士』として生きる人。特徴は、自分の周りの人(上司、先生、目上の人など)の言葉を素直に受け止めて、従順に行動できるタイプの人。つまり、自分以外の誰かの意志を自分の行動に移せる人です。
2.『戦士』として生きる人
もう一つは『戦士』として生きる人。特徴は、誰からの指図も命令も受けない。自分が望む社会を実現するために、自主的に何かを始められる人のことです。
この二種類の生き方に、「どちらがいい」というような優劣はありません。
「大切なのは双方のバランス」だと彼らは言います。
今の時代のバランスは、兵士が多すぎて、戦士が少なすぎるのです。
日本の教育も「先生の言う事をしっかり聞ける生徒」をつくるための教育ですよね?
「はい、ここテスト出るからな~。覚えておけよ~」とか
「ここからここまでが課題です。しっかりやっておくように」とか
そうやって決められたことを、素直に出来る人が認められていく教育。
これでは、「兵士」ばかりが育ち、自らの意志で行動できる「戦士」は育ちにくい。
もし「戦士」として生きたければ、常に自分が“本当の自分の声”に正直に行動できるているか。つねに意識しなければなりません。
こうなります。誰が何と言おうと“勇気”を持って行動するのです。
やったぜ、のび太!!!!!!!(弱いものをイジメルって意味じゃないよ(笑)
- 虹の戦士としての心得
『虹の戦士』とは、そんな『戦士』の中でも、いくつかの特徴を持っています。
●自分達の先祖たちから伝わる「伝統的な知恵」を大切にする
どんな人にも、ご先祖様から伝わる伝統があり、知恵があります。なんでも新しいものばかりに気を取られるのではなく、伝統的な知恵を大切に誇りを持っています。
●目には見えない存在を大切にする(神様、精霊、ご先祖さま、祈り、など)
それぞれの人々が持つ信仰も含め、目には見えない存在を常に尊び、敬う心を忘れません。自分達のチカラだけではなく、スピリットに生かされていることに感謝します。
●7世代先の子供たちのために決断し、行動する。
ネイティブアメリカンには「7世代先の子供たちのために」という教えがあります。
今、自分達にとって良い事ではなく、次世代のさらに先の世代のために行動します。
●「すべてのものは、自分に繋がっている」ことを忘れない。
「We are all related.(私たちは全て繋がっている)」この世界に存在するものは、全て繋がっている。他は自分。自分は他。自分だけでなく、他の全ての存在も等しく大切に祈り、行動する精神です。
・虹の戦士には、どんな資格もいらない
地球が病んで動物たちが姿を消し始める時
まさにその時、みんなを救うために虹の戦士があらわれる
ーネイティブアメリカンの言い伝え
「それって、ネイティブアメリカンの言い伝えでしょ?僕たちには関係ないし。あったとしても、インディアンじゃないのに虹の戦士として生きていいの?」
最初ぼくはそう思っていました。ですが、とあるネイティブアメリカンの方が
「虹の戦士とは、一人一人の心の中に宿っている。虹の戦士として生きるのに、どんな資格も必要ない。あなたが、そう生きると決断すれば、あなたは虹の戦士なのです」
そう言ってくださいました。
今、地球は先住民の人々が予言していたような、恐ろしい時代へと突入しています。
人々は争い、殺し合い
木は切り倒され、大気は汚染され、地球は病に侵される。
生きものたちが死に絶え始め (年間4万種が絶滅していると言われる)
人々は大切な教えを忘れて行ってしまう。
予言では、今まさに世界中に「虹の戦士」が現れ始めている。
もし、あなたが今の世界を見て、何か疑問を抱き、もっと良い世界があるような気がしていたとしたら。あなたの心の中には「虹の戦士」が宿っています。
さぁ、あなたのハートの声に従って、行動をしてください。
もしかしたら、その先であなたは偏見と憎しみの目で見られるかもしれません。
それでも心を強く、前に進んでください。
そうすれば、必ず同じような強い志を持った仲間たちに出逢うでしょう。
『愛と喜びをみんなの間にひろげることだけが
この世界の憎しみを 理解と優しさに変えることができる
この世からいっさいの戦争と破壊をなくすために
残された道はもはやそれひとつしかない』
あなたが「虹の戦士」として、自分らしく生きられることに感謝して、祈ります。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます!!
PEACE WALKER 濵田直翔
『虹の戦士』の物語を音楽とストーリーテリングで伝えている
じぶこん×坂口火菜子さんのHPです。是非、ライブに行ってみてください。
http://chottoshita.main.jp/rainbow/
↓『虹の戦士』にも繋がるシャーマンの教え。関連記事↓
Special Thanks
今まで出逢ってきたネイティブアメリカンの皆様、北山耕平さん、ご縁をくれたらんぼう、世界中にいるすべての『虹の戦士』へ