“やる気”じゃなくて“勇気”を出した時に人生は変わる。
自分の人生
これからやりたいことは分かっている。
それをしている自分を想像すると、確かにワクワクする。
だけど、なんだか“不安”で一歩を踏み出せない。そんな時は、こう叫ぼう。
「チャンス到来!!!!!!!」
人は“自分があまりよく知らないこと”に不安を抱く生き物だ。
クラス変えの前日、あの人と初めてのデート、社会人一日目。
新しい環境に飛び込むとき、初めての体験をするとき、
“不安”な気持ちにならなかった?
後から振り返ってみると、そんな不安はほとんどの場合取り越し苦労だよね。
今、もし自分の人生を変えたかったら、新しい生き方を取り入れなくてはならない。
つまり、その時かならず僕たちは、すこしでも“不安”と向き合うことになる。
逆に言えば
“不安”を全く感じないということは、自分がすでに知っているか、今までに経験のあることなんだ。それでは人生は今まで通り。
だから、“ワクワクするけど不安な事”は人生を変えるチャンスなんだ!
不安を感じていても、理想のために飛び込んで行くことができるチカラ。
人はそれを「勇気」と呼ぶ。
人生を変えたいなら、自分の中の勇気を引っ張り出してきてワクワクと不安に飛び込もう!!
その先には、必ず「未知の世界」の冒険が広がっている。
アフガニスタンの少女との出逢い
これは僕が勇気を振り絞って体験した一つの物語。
その時僕はアメリカでピースウォークに参加していた。
ニューヨーク~ワシントンD.Cまでの約600Kmを、平和を祈り、メッセージを伝えながら歩く旅で、世界中の民族や宗教を超えた仲間達と歩いた。
毎日20~30Kmほど歩いて、教会やコミュニティースペースで現地の人と交流する。
とある教会での交流会で僕は一人の少女と出逢った。
彼女はアメリカ人の中、一人だけ中東の顔立ちをしていて、すごく気になったので話しかけた。
「君の出身はどこなの?」
「アフガニスタンよ」
彼女は16歳で、名前はファティマと言った。
「アフガニスタンからアメリカに来ているの?」
「ええ、そうよ。留学のために来ているの」
学校が春休みで、友達に誘われて交流会に来たらしい。
16歳とは思えないくらいしっかりした受け答え。そして、力強いまなざし。
ぼくはその年齢でアフガニスタンからアメリカに来る決断ができた彼女は、きっと底知れない勇気の持ち主なんだと思った。
「夢はなんなの?」
「恥ずかしくて言えない」
ファティマは照れてしまった。
すぐに夢を聞きたくなるのは僕の悪い癖がでた。
「ぼくたちとピースウォークしようよ!」
「うん、ええ。考えておくね」
僕なりに勇気を出した誘いも、フラれてしまった。(笑)
交流会では必ずピースウォーカーによる講演の時間があった。
そこで、僕は毎回日本人代表として、原発事故以降、福島の人たちに聞いたお話をしていた。
ぼくは、福島からのメッセージを世界に届けたくて、この旅をしていた。
だけど、講演をする前必ずトイレに引きこもり、震えていた。
「福島の人でもない」「原発や放射能の専門家でもない」
ただ想いを伝えたいだけで動いている
こんな自分が、海外の人にお話しをする資格なんてあるんだろうか・・・
緊張で胃が痛い。いっそ、このまま逃げ出したい。
大学を退学し、借金をしてまで参加したこのピースウォーク。逃げ出しても駆け込める場所なんて自分にはない。
いつも、なんとか自分の中の勇気を振り絞って、お話しをさせてもらった。
そこでいつも最後に伝えていたことは、こうだった。
「ぼくは原発や戦争に反対したいわけじゃない。本当にみんなと心から幸せに生きていきたいだけ。だから、みんなで一緒に幸せな未来に向かって生きていきましょう」
それだけが僕の想いで、いつも聞いている人達は涙を流しながらハグをしてくれた。
交流会が終わったあと
ファティマがこっちに走ってきて、こう言った。
「私も明日からピースウォークを歩く!!」
「マジで!?」
(左 ファティマ 真ん中 ぼく 右 ピースウォーク主催の純庵主さん)
それからファティマは学校が始まる前日の夜まで、10日ほど僕たちと歩いてくれた。
そして、ある夜の交流会で“アフガニスタン”という国から来た彼女が
“アメリカ”の国の人々へ、彼女なりの平和のメッセージを話してくれた。
戦争の爪痕、国の文化の事、家族の事。
そして、ピースウォークを歩いて感じたこと。
「じつは、なおと(ぼくの名前)の言葉が私の心を泣かせた」
「彼は、いつも“幸せな未来のために生きよう”と言ってくれる。私たちの国では“死ぬまでに何を成し遂げたか”を大切にする。だから、“幸せのために生きる”なんて考えたことなかった。私はこれからみんなと幸せに生きたい」
そう、涙を流しながら語ってくれた。
それを聞いて、ぼくも涙が止まらなかった。
自分が勇気を出した姿は、必ず誰かに勇気を与える。
そして、誰かが勇気を出した姿が、何より自分の勇気になる。
ファティマは教えてくれた。
「私の夢は母国の女性が自立して生きられるよう支援すること」
キラキラしながら夢を話してくれた彼女の姿は、何より僕に勇気を与えた。
(国境、宗教、民族を超えて平和を祈り歩いた仲間達)
紛争、テロ、環境問題、難民問題、貧富の格差。
抱える問題が大きい分だけ、世界はまだまだ良い方向に変わることができる。
ぼくたちが未だに体験したことがない“世界の平和”
そのために僕たちができること
それは、きっと一人一人が勇気を出して今を生きること。
ワクワク+不安の感情が現れたら
それは世界を変える
「チャンス到来!!!!!!」