平和な地球の歩き方

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おもしろき この世をもっと おもしろく 濱田直翔のBLOG

アウシュビッツで学んだ、世界から一瞬で国境を失くす方法。

アウシュビッツ強制収容所をご存じだろうか?

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アドルフ・ヒトラー

アドルフ・ヒトラーが率いる政党「ナチス」がドイツの政権を握り、「人種的に純粋」な社会を築くために“ユダヤ人”を始めとする、他の民族を絶滅させようと計画していた。ホロコースト

アウシュビッツ強制収容所はその思想のもと、ユダヤ人や刑事犯が収容され、推定約110万人もの命が犠牲になった。この世界の、大量虐殺や暴力の象徴とされる場所だ。

 

現在は収容所を改装し、アウシュビッツ平和博物館(ポーランド)となっている。

昨年、戦後70年という節目の年にそこを訪れることができた。

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アウシュビッツ平和資料館・入口の門)

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(列車で運ばれてきた人々)

各地から集められてきたユダヤ人たちは、服を脱がされ、健康な者は収容され、身体の弱いもの、病気のものはそのままガス室へ送られ、チクロンBという毒ガスで殺された。

アウシュビッツへ連行されたユダヤ人は110万人、殺害された人数は100万人とも言われている。

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(ロシアに敗戦し、証拠隠滅のために爆破したガス室のあと)

 

ホロコーストヘイトスピーチから始まった

「なぜ、同じ人間なのにこんなことが出来たんだろう?」
ぼくの頭はこの疑問でもちきりだった。

 

そのとき、唯一の日本人ガイドである中谷さんがこんな問いかけをしてくれた。

「今日本で起きているヘイトスピーチを知っていますか?ホロコーストヘイトスピーチから始まったんです。だから、ドイツは今の日本に警告をしている」

日本で起きているヘイトスピーチ

僕が住んでいる大阪では、在日の朝鮮人や韓国人に対するヘイトスピーチが行われている。スピーチに使われている言葉は、とても同じ人間に向けられているものとは思えない程強烈だ。

どのようなスピーチが行われているかは、こちらの映像を参考に。

www.youtube.com

 

第一次世界大戦に敗戦したドイツは、“GNP20年分”相当の莫大な賠償金に苦しむ。

パン一個を札束と交換しないといけない超ド級ハイパーインフレが起きるほどだった。

 

そんな混沌とした厳しい生活の中で、ドイツ人たちは自分たちの国に住む“ビジネスが上手い”ユダヤ人を憎み始めたようだ。

「あいつらさえいなければ」

嫉妬と憎悪の感情はどんどん広まっていき、ユダヤ人たちの迫害がうまれていった。

 

↑の日本のヘイトスピーチの映像で「ゴキブリ朝鮮人という言葉が出てくる。

ホロコーストが起きたドイツでも、ユダヤ人を「ゴキブリ」と呼んだそうだ。

どうやら、相手を“人じゃない生き物”に見立てるのにうってつけらしい。

 

世界から一瞬で国境を失くす方法。

あなたがもし

「明日からこの家族と同じ家で同居してください」

と、突然知らない一家との同居を強制されたとしよう。

そうすれば、おそらくそれぞれの部屋を分けたりして、家族でなんとなく境界線をつくって落ち着くスペースを確保するだろう。

 

生活をしているうちに

「率先して掃除をしてくれる」「子供を笑わせてくれる」「肩を揉んでくれる」
など、お互いの良いところをたくさん見つけられたら、きっと生活はうまくいく。

 

逆に

「足がくさい」「愚痴ばかりこぼす」「脱いだものは脱ぎっぱなし!!」

な~んて、悪いところばかりを見てしまうと、すぐに関係は悪くなっていく。

 

不満が頂点にまで溜まると、相手の家族への攻撃が始まるかもしれない。

たった一人への不満を、相手の家族みんなにぶつける人もいるだろう。

 

これがホロコースト”の原因なんじゃないだろうか?

おなじ民族で、おなじ国の中でもそれは充分起こり得る。

 

だとしたら、相手の民族や宗教、産まれた土地が違う。それの何がいけないんだろうか?おなじ感情を持っているし、セックスをすれば子供もできるのに。

ジョンレノンは歌った。

 

Imagine there's no countries
It isn't hard to do
Nothing to kill or die for
And no religion too
Imagine all the people
Living life in peace

想像してごらん 国なんて無いんだと
そんなに難しくないでしょう?
殺す理由も死ぬ理由も無く
そして宗教も無い
さあ想像してごらん みんなが
ただ平和に生きているって...

 

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(中国で現地の人たちと共に、交流しながらの植林)

 

世界から国境を失くしたとしても、きっと世界はもっと争い合う。

海外の人、文化が一気に世界中へ広がり、繋がっている今。

本当に必要なのは、心の中の国境を失くすこと。

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済州島で行われている、日韓合同で開かれている平和際)

 

どんな民族、宗教、人種、でも

自分の家族を想うように接することができれば、僕たちは一つになることが出来る。

そうすれば国境があったとしても、もう関係ないよ。

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ポーランドの学生たちと平和の折鶴を折って交流)


今目の前にいる人が、どんな人であろうと
家族のように大切にしよう。それが、ぼくがアウシュビッツから教えて貰った

世界から一瞬で国境を失くす方法。

一人でも多くの人が、愛に溢れた生き方ができますように。

アウシュビッツ平和博物館、ぜひ訪れてみてください。